変化の伝え方も大切かもしれないという件

最近行く先々で「伝統は革新の繰り返し」という言葉をよく聞くようになりました。和装業界の中でも、ようやく新しい考え方や新しい方法を試そうという方が増えて来て、とてもウレシク思っています。

ところで、この「革新」といういう事に関してちょっと考えてみたいのですが、まずはその意味を調べてみると、

「新たに革(あらた)めることを意味し、既存のものをより適切と思われるものに変更することを意味する。」wikipedia

とあります。

つまりはじめに、既存(もともと)は何なのかということがわかる必要があって、そしてそれを新しいものと比べることで、どう適切に新しくしたのかがわかるということなのですね。

取材などで色々な新しい試みやチャレンジを拝見させていただく事も多くなってきて、最近思うのは、この既存がそもそもどういうものであったのか、そしてそこからどういう風に新しくなったのかということが、一般の人にわかりにくく、せっかくのチャレンジや試みがちゃんとユーザーに伝わっていないケースが多いのではないかという事です。

自分達にとっては画期的でとても大きな変化であるのだけれど、一般の消費者から見ると、どこがどう変わったのかが見えてこない。それは、変化の触れ幅の大きさや方向性の問題かもしれないし、伝え方の問題なのかもしれない。
いずれにしても、そこをもっと分かり易くしていかないと、せっかくの革新がただの繰り返しになってしまうような気がするのです。