値札の本当の意味って。
昨日少し時間が空いたので、日本橋三越で行われていた、『千總 染繍衣裳展』をのぞいてきた。
3月にFBでお伝えしたKITTEでの展示会と同様、その色といい柄といい、素晴らしい品々が並び、やはりここでも憧れの千總は健在。ただ、前回の展示会と違うのは、その品ひとつひとつに値札がついているところ。
というと、何だか下世話な話のようだけれど、これって結構そうでもないんじゃないかと私は思う。
値段=価値と考えるならば、技術だったり、手間だったり、時間だったり、そして創り手の心意気だったりが、このひとつの作品にどれだけ集約されているか、つまりは値札というものは、それが分かり易く表示されているということでもあるわけで、そうそう現実的なイヤラシサだけなものではないような気がする。
一般的に、着物は高い!というイメージがある。でも値札をみる事で、高いものだとン千万の値がつくこの着物が、ナゼそこまでの値段なのか?”という事を考え、それが着物への興味となれば、それはそれで良いのだと思うし、そう考えるとこの会場でも行われていた実演なんかも、また違った目で見られるかもしれない。
だからというわけでもないけれど、今回の展示会で、敢ての私のおススメは、このストール。これは、実は7階の会場ではなく、1階のエントランス近くに設けてあったブースにあったもの。
こちらの会場には小物類、扇子、スカーフそしてなんとビーサンまで、「進化する千總」とも言うべき品々が並べられていたのだけれど、その中でもひときわ異彩 を放っていた。
もちろんこれにも値札がついていて、スカーフの最高峰と言われるエルメスを遥かに超えるお値段が書かれてあった。
皆様がどこかでこのストールを目にする機会があったならば、是非、ナゼこの値段なのか?
を考えながら見て欲しいなぁと思う。