春の夜更けにこんな事考えてます

「最近の若い方にとっては、着物って古いものではなくて、新しいものである」という感覚を、最近お会いする方にお話しするんですが、これってちょっと分かりにくいようです。
着物が日常で無くなった時から、私達くらいの世代までは
音楽でも何でも、洋モノに染まる事こそがカッコイイ、西洋に追いつけ追い越せと、誰もがひたすら西洋文化を追い求めて来た時代でした。
その結果、日本文化と言われるものが置いてきぼりとなって、
着物も当然のごとく、着る人も少なくなり和装業界的にも縮小していき、多くのお店や業者が去っていきました。
そして、今それが淘汰され尽くした段階で、西洋文化を最高として来た世代の子供達が着物を知った時、「見たことのない新しいもの」として取り入れることをし始めているのです。
ここからは今までの延長線上ではなく、創る人も、着る人も、全く未知の段階であるのだと、私は思います。
そして、これからはそれこそ、多様性ある世の中であって、
一律の価値観を求められる世の中ではありません。
自分にとって心地よいものは自分の感覚で選んでいく時代。
それと同時に、だからこそ自分のアイデンティティーをしっかりと見据えて行く時代でもあります。
だからこれからきっと、この業界は面白いです。
そして、そのこれからを創って行く人達と面白いことをたくさん出来たら。
そう願っています。