扇で誘い帯で泣かせる神崎流地唄舞

昨日は、ご縁あって地唄舞の会へ。
職業柄、今までに日舞へのお誘いもたくさん頂き色々と拝見して来ましたが、地唄舞は初めてでした。
解説によると、日本の古典舞踊には、舞と踊りがあり、この地唄舞地唄に合わせて「舞う」もの。その特徴は少ない動きと抑制した間で歌詞に込められたこころを表現するものとのこと。
確かに、動きはかなりゆっくりで少なく、この表現があっているかどうか分かりませんがどちらかというと太極拳に近い感じです。
その中で、最も印象的だったのは、扇と帯。
一連の舞の中で、ばっと扇を広げた瞬間の華やかさ、変わる空気感。ヒラヒラとした扇の儚くもあり美しい前姿から、踵を返して後ろ姿の帯。
それぞれの演目に合った印象的な帯結びが施されなんとも艶っぽい❣️
これほどまでに、帯結びが全体のいわゆる演出に影響があるとは。これは、動きの少ない舞であるからこそなのだと思います。
演劇評論家 渡辺保先生をして、「あんなに美しいのは見たことがない」と言わしめる、神崎流地唄舞
扇で誘って帯で泣かせる、色香漂うパフォーマンス。女性である事の喜びをもっと楽しみなさい!と言われた様な気がした秋の夜でした。

 

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