そろそろ桜はじめ。

毎年この時期になると、天気予報では桜前線が発表されますが、

それと同時に気になるのが、

「桜の模様って、いつからいつまで着られるんですか?」ということ。

いわゆる、着物における、桜問題です。

 

この点について、All Aboutの記事でも何度も書いているように、

(桜柄の着物は1年中着られるって本当?マナーとコーデ [着物・着付け] All About)

着物をファッションと捉えるならば、季節先取りの法則。

もっとも、宇野千代さん式に行けば、桜は年中着てもOKということにも

なるんですが。

 

これって、桜だけの問題ではなくて実は着物のように、四季を映すことの多いものについては、同じような問題があるんですね。

 

早すぎず遅すぎず。

「粋とは」すなわち、引きの文化であるのだと思うのです。

 

ということで、桜を季節ものとして着るのなら、お雛様の顔を拝見し終わった頃から、

ハラハラと舞い散る桜の花びらが花見酒を揺らす頃まで、すなわち、

今。

まさに旬。

 

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先日、北の丸公園で一本だけ満開だった桜。(編集なしです)

 

 

 

 

NHK大河「西郷どん」における着方の見方の考察

 先日の「石川さゆりナナメ帯締め」に引き続き、

これ知っていると面白いっていう、着方の見方を

もうひとつ。

ちょっと知ってると時代劇が数倍面白くなるというお話です。

  

現在放映中の NHK大河ドラマ 西郷どん。

主役を演じる鈴木亮平さんの素朴な笑顔に癒されつつ

毎週楽しみに拝見しているのですが、実はそれ以上に

気になる人がいます。

それは、島津斉彬公を演じる、渡辺謙さん。

相変わらずの存在感で、他を圧倒する演技。

それに加えて、さらに気になるのはその着物の着方です。

 

この方お殿様なんですが、やけに着物の衿の合わせ方がラフ。

本当にお殿様?と思うほど色気のある立ち姿。

 通常、位の高いお殿様クラスは衿を添わせてキッチリと

着る事が多い中、(分かりやすく言えばいわゆる、花婿さんのような

着方ですね。)この渡辺謙お殿様は、なんと、胸までゆったり、ザックリと

開けて懐にゆるっと遊びを持たせ、白い襦袢の衿がこれでもかと見えるほどに

着ています。

 

着物の胸を開けて懐にゆとりをもたせて着るというのは、洋服で言えば

白シャツのボタンを2つ開けて着るというのと同じ、つまりは、

抜け感を最大限にして、色気とか粋さを出すという

テクニック。

通常であれば、お殿様は粋である必要はないし一歩間違うと、

偽物のお殿様になってしまう・・・・。

でも、ここでの渡辺謙お殿様はリラックスした場面であるとは言え

余裕の抜け感!

 

しかし。

これこそが島津斉彬というお殿様の人物像を、この着方によって

表現していることに他ならないのですね。

時代の先を見ている人。

硬い約束事に縛られず、新しい風を感じている人。

そんな人物の背景もろとも、この懐の遊びひとつで

表現しているのではないかと、私は思います。

 

そして、もう一人。

松田翔太さん演じる、一橋慶喜

知らない人はいないこのお殿様。

桜吹雪の金さんよろしく、お忍びで夜な夜な遊郭

遊びに出かけているのですが、その着姿をよく見ると、

遊び人という設定のワリには、衿が詰まった堅い着方をしています。

まあ、商人(画家?)の若旦那という仮面を被っているという事を

差し引いて見ても、何ともアンバランス。

本人は、遊び人の真似事をして裾を端折っているけれど、

こういうところに「お殿様度」のニュアンスをプラスして、

「この人はただモノではない」感を表現しているのだとすれば、

すごく高度な表現なのではないでしょうか。

だってこれが、渡辺謙お殿様ほどの遊びある懐であれば、

本当に心底ワルで粋な遊び人になってしまって、それこそ

お話になりませんから。

 

時に、今回このドラマの衣装を担当するのは、あの、黒澤和子氏。

父上(黒澤明監督)の、

「衣装は、それを着ている人の性格や過去の生活も物語る」 

という言葉の書いたメモを、今でも持ち歩いていらっしゃるそう。

  

いやいや、流石。

すごいなー。

面白い。

 

他の登場人物も、よく見ればなるほどの表現があったりする

このドラマ。

これからも目が離せません。

 

写真は、先日の帯のお太鼓の部分。

なかなかのシャレ具合でしょ?

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「石川さゆりナナメ帯締め」の効力とは

着物を着る時一番先にまず、

「何を着るか」

を考えます。

これはいわゆるTPOとかコーデイネートとかいう部分です。

これについての情報は数多くあるし、私も今まで色々と発信して

きています。

なので今回は、それ以外でちょっと知っていると今までと違った見方が

できるという着方について書いてみます。

 

先日fbで、石川さゆりさんの斜め帯締めのことを書いたのですが、

皆さんも結構興味があるようで、賛否両論コメントをたくさん頂きました。

好みの問題でもあるので良い悪いの判断はさておいて、

ここでの注目は、

石川さゆり=ナナメの帯締め

という、印象がちゃんと認識されているということ

なんですね。

 

大御所と言われる芸能人の方々は、競って贅を尽くしたモノを

選び、惜しげも無く着ていらっしゃいます。

その中でさらに存在感を出すということを考えた時に、

モノではなくて、着方での表現を使った、つまり、

帯締めをナナメに締めることで、

「ザ・石川さゆり」を表現している。

ということに凄く価値があるように思うのです。

 

例えば、誰かが帯締めをナナメに締めた時、

石川さゆり風」

と言われるほどのインパクトを与えることに

成功した。

という事なのです。

 

そして、もう一つ忘れてならないのは、最近よく「こういう風に着たい」と

いう声が多い、IKKOさん。

彼女の場合は、もう、元々の骨格そのものが女性ではない(と思う)し、

それを女性らしく見せる努力、つまりは、歌舞伎の女形に近い着方を

していらっしゃること自体が個性になっているんですね。 

なので、それを真似しようとすれば、きっと全く違う印象となる。

同じような骨格の方ならば、それなりに可能性はあるかも知れませんが。

何れにしても彼女の個性は彼女のものであると私は思います。

 

着物は、ほぼ直線でできていてどの着物も形はほぼ同じです。

それは、洋服との大きな違いの一つでもあります。

裏を返せば、着方で自分の個性をメイクできるって事。

そんな着物の面白さと奥深さを、皆さんにももっと知ってもらいたいなと

思います。

 

写真は、ちょっと渋めのコーデ。

着物は、花織です。

本当は、お太鼓の部分が素敵なんですが、後ろ姿を撮り忘れ。

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ドコにナニを着ていくか問題を考える 〜着物アウェーな場面に敢えて着物で出掛ける意味〜

先日ご縁あってイタリアの時計ブランドLOCKMAN銀座店の

オープニングレセプションに伺いました。

イタリアのブランドということで、本社からいらっしゃった方々をはじめ

女性はロングドレス率も高く、会場の雰囲気からして、どう見ても着物アウェーな

感じがするこの場面。

気弱な人なら、この場面で着物で乗り込むなんてことはしないでしょうが、

私はこういう場面だからこそ、あえて着物アウェーな場面に、着物で出掛ける。

だって、着物は武器なのですから。

 

ということで、今回もこの着物を選んだ思考の順序を追ってみます。

 

まず、今回はアパレル系の華やかな会。

とはいえ、格式ある場所というわけではありません。

なので、先ずは小紋か紬とあたりをつけます。

次に、洋のブランドで集まる方々の面子を考えると、

オシャレに興味のあるプロの方々である。

なので、古典的なものよりもオシャレ度が高いもの。

ということで、の方が良いと判断。

イタリアのブランドROCKMANのテーマカラーはオレンジで、

比較的ポップな印象。

なので、敢て逆をとってシックな色柄のものの方が断然目立つ。

そして季節は初秋。

ということで、銀杏柄の黒の大島紬に決定。

 

 

 

 

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結果、このようないでたちでございます。

 

 

結論。

ナニを着て行ったらいいかと悩んだ時にまず考えたいこと。

それは、主役は誰か(自分がどこまで目立つべきかそうでないのか)

誰のためのどんな会なのか。

そこをまず把握すること。

これが、例えば同じ華やかな席であっても結婚披露宴であれば、

また違った順序であったはずなので。

 

やっぱりオシャレって楽しー♪

 

 

 

 

 

 

 

 

扇で誘い帯で泣かせる神崎流地唄舞

昨日は、ご縁あって地唄舞の会へ。
職業柄、今までに日舞へのお誘いもたくさん頂き色々と拝見して来ましたが、地唄舞は初めてでした。
解説によると、日本の古典舞踊には、舞と踊りがあり、この地唄舞地唄に合わせて「舞う」もの。その特徴は少ない動きと抑制した間で歌詞に込められたこころを表現するものとのこと。
確かに、動きはかなりゆっくりで少なく、この表現があっているかどうか分かりませんがどちらかというと太極拳に近い感じです。
その中で、最も印象的だったのは、扇と帯。
一連の舞の中で、ばっと扇を広げた瞬間の華やかさ、変わる空気感。ヒラヒラとした扇の儚くもあり美しい前姿から、踵を返して後ろ姿の帯。
それぞれの演目に合った印象的な帯結びが施されなんとも艶っぽい❣️
これほどまでに、帯結びが全体のいわゆる演出に影響があるとは。これは、動きの少ない舞であるからこそなのだと思います。
演劇評論家 渡辺保先生をして、「あんなに美しいのは見たことがない」と言わしめる、神崎流地唄舞
扇で誘って帯で泣かせる、色香漂うパフォーマンス。女性である事の喜びをもっと楽しみなさい!と言われた様な気がした秋の夜でした。

 

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季節の変わり目に何を着るかを考える

今年は、夏らしい夏というのがあまりなくて、そのまま9月に突入。

もうすっかり秋の気配が感じられるようになりましたね。

私はいつも、6月の単衣にはなるべく爽やかな色合いのものや

生地もサラッとした風合いのもの例えば塩沢紬などを着て、

9月には、こっくりした色合いのものや少し厚めの風合いのもので秋の

雰囲気を出すようにしているのですが、今年はいち早く秋の香りのするものが

着たくなってきました。

 

着物の世界では、6月から9月というのは、いわゆる夏物で裏のないものや

透け感のあるものを着ると言われています。

7月8月の盛夏には涼しさ第一で、浴衣や絽、紗などの透け感あるものを

6月9月には裏地のない単衣・・・。

考えてみれば、この4ヶ月の間にめまぐるしく衣替えをするんですよね。

 

  私達の住む日本は、四季のある国。

だから、当然のように昔から着るものは洋服和服に限らず、その季節に

合わせたものを着てきました。

そう考えると、今と昔、そして今年のように地域によって気候が

違っていたりと、通り一遍の決まりごとでは対応できない時代になって

きているのではないかと思います。 

 

一方、着物をファッション、オシャレとして捉えていく場合には

どうしても「季節先取り」という言葉に敏感になるのは確か。

小物や柄、色で季節を感じるものを取り入れていくというのは、

オシャレを楽しむひとつの方法であるわけです。

着物の場合、例えば6月の単衣には夏物の小物を9月の単衣には、

秋冬ものを使うというように。 

 

「ファッションは自由なもの」というのが大前提であるなら、

暑さ寒さの感覚、季節を先取りしたいというオシャレ心のバランスは

その人個人の個性や感じ方によるもの。

その辺り、もっと自由に着物を着る楽しさを味わってもらいたいなぁと

いつも思うのですが。

 

 

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カブリ注意報発令中!

浴衣の季節真っ盛り。

毎週のようにあちらこちらで花火大会が開催され、

色とりどりの自慢の浴衣で歩く人達を見ると、この業界に関わっている

ものとして、とても嬉しい気持ちになります。

 

そんな中で、浴衣の着方としていつも聞かれるのが、

「衿が上手く抜けないんですけど」

という事。

 

浴衣の場合には、長襦袢を着ないので、浴衣そのものをキチンと

抜いて着ないと、だんだん前にカブってきてしまうんですよね。

先日も、このブログに書きましたが、

シャツは抜襟してても浴衣は抜けない人 がホント多いです。

ちなみに、そのあたりこちらで解説してますので、参考にしてみて

下さいね。

浴衣の着方 [浴衣・着付け] All About

 

ところで、カブリで思い出したんですが、これも

前回のどこへ何を着て行くか というテーマにも

通じるお話。

 

先日、ありがたいことにまたまた友人の結婚のお祝い会に

出席させて頂きました。

季節は7月。今回は老舗の和食店での集まりということで、

あまり仰々しいものよりも、サラっとしかも少し華やかさのある

まずは絽の小紋を選択。

 

次に帯なんですが、ここでひとつ皆様に質問。

こういう場合、イチバン気を付けたいところは、

どこだと思います?

 

・・・・・

正解は、「老舗の和食のお店」というところなんですね。

 

というのも、和食店、それも老舗となれば、そこでサービスをして下さる

お姉様方が、全員和装である可能性が大きいわけです。

ということは、その方々とカブる可能性のあるものはちょっと避けたい。

特に、落ち着いた色の小紋は下手するとカブる可能性が大です。

まぁ、全く同じものということも少ないし、カブってはいけないということも

ないけれど、なんとなくバツが悪い・・・

という気分になるので、考えておいた方が気持ちよくその時間を

過ごすことができます。

これは、何も夏に限ったことではなく年間通じてのことなんですが。

 

 ちなみに、特に、そういったお店の方は無地のもの、無地に近い小紋などが多く

色は紫系、グリーン系、ブルー系が多いです。

なので、なるべくならそれらを避けもし選択肢がなければ、帯や小物でなるべく

華やかにすることがオススメです。

 

ってことで、今回のセレクトはこちら。

ちょっぴり派手目のローズの帯で、華やかに。 

 

 

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衿も着物のセレクトも、カブらないようにしたいものですよね。